結核は過去の病気と思っていませんか?
沖縄協同病院 金城 栄
世界では1000万人が新たに結核を発病し、160万人が亡くなっています。昔の病気と思われがちですが、今でも世界の死亡原因のトップ10に入っている病気です。
結核はどんな病気?
結核とは、結核菌によって肺に炎症が起こる病気です。
結核は感染するの?
咳やくしゃみなどの空気感染によりうつります。結核菌の混ざったしぶきが、咳やくしゃみと一緒に空気中に飛び散り、それを周りの人が直接吸い込むことで感染するのです。 結核に感染しても発病するのは10人に1~2人くらいです。多くの場合は免疫力により結核菌の増殖が抑えられ、休眠状態となります。 早期発見は本人の重症化を防ぐためでなく、大切な家族や職場などへの感染を防ぐためにも重要です。症状がなくても定期的に健診を受けましょう。 抵抗力の弱い赤ちゃんは、結核に感染すると重症になりやすいです。予防にはBCG接種が有効です。高齢者は微熱や体重の減少が続いたら結核かもしれません。早めに医療機関を受診しましょう。 喫煙やHIV感染、腎臓病、ステロイドホルモンの使用、糖尿病などは結核を発病させやすくします。
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