朝の散歩を始めてみませんか!!
沖縄協同病院リエゾンセンター 比嘉好美
2020年に新型コロナウイルスの流行により、これまでの私たちの生活が激変しました。
度重なる自粛要請により社会 活動が制限され、人との交流 機会が減り、孤立感や感染の恐怖、コロナ感染で近しい人の喪失、経済的不安などの気持ちが滅入ることが多くなっている方も 少なくないと思います。
コロナ感染拡大以前に比べ、世界的にもうつ病の発症が2~3倍増との報告がされています。
うつ病はセロトニンが少ない
うつ病は「気分が落ち込みやすい」「やる気がでない」「不安で眠れない」「倦怠感がひどい」など生活に支障をきたす、<心>の病でセロトニンという脳の神経伝達物質が減っている状態です。
セロトニンは覚醒、気分、意欲と関連していて低下するとうつ的になり、活性化すると清々しい気持ちで前向きになり、精神の安定や安心感をもたらしてくれるとも言われ別名幸せホルモンとも言われています。
このセロトニンは脳だけでなく、消化管にも多く存在しています。
腸は第2の脳とも言われ、脳と腸は神経でつながっているので腸の調子を整えることで心のバランスも整ってきます。
幸せホルモン セロトニン
幸せホルモンであるセロトニンは「朝日をあびる」「リズム運動」「租借(そしゃく)」によって活性化します。
コロナ禍で外出する機会も減っている中、朝の散歩がおすすめです。
太陽の光を浴びることで体内時計が整いますし、自然の風を感じリラックスして歩くことで、脳がリフレッシュし体も活動モードへ切り替わり前向きな気持ちで一日を過ごすことができます。
また適度な運動は筋肉刺激、血流促進、免疫力が高まる効果もあります。
ぜひ朝の30分、散歩を日課に取り入れてみてください。
セロトニンは午前中につくられ、それを材料に夜には睡眠物質のメラトニンがますので、いい睡眠が得られ脳の疲労回復にもなります。
やる気が湧かない、これまで楽しめていたことが楽しめない、食欲がない、何を食べてもおいしく感じない、訳もなく涙がでる睡眠がとれないなどの症状がでたり、続いている方はうつ病が疑われるため早めに専門家に相談してください。
認定看護師が伝える 健康に関するまめ知識 最新コラム
- 2022年04月
- 抗菌薬の適正使用について
- 2021年08月
- 「心不全」とは、どんな病態かご存知でしょうか?
- 2021年07月
- 患者・家族 サポーティブケアとは
- 2021年06月
- マスクによる肌荒れ
- 2021年05月
- 肺炎と風邪の違いって何?