肺炎と風邪の違いって何?
沖縄協同病院感染担当看護師 金城 栄
肺炎の主な症状は、発熱・咳・痰などで風邪とよく似ており、症状から見分けるのは難しく、まったく異なる病気です。
大きな違いは感染が起こる部位です。 風邪は主に鼻や喉など上気道に原因微生物が感染して炎症を起こすのに対して、肺炎は“風邪をこじらせたもの”ではありません。
肺炎は細菌やウイルスなどの病原体が、酸素と二酸化炭素のガス交換を行う肺胞に感染して炎症を起こします。
肺炎の症状は、
①苦しくて息が浅くなる。
②呼吸が早い。
③ぐったりする。
④食欲がない。
など気づきにくいことがあります。
肺炎は、日本人の死因の中でがん・心疾患に続いて第3位となり、肺炎で亡くなる方は、年間で約12万人に達します。
そのうちの96・8%が65歳以上です。
高度高齢化社会を迎えた日本では肺炎予防の重要性が増しており、肺炎に罹らないためにはワクチン接種などの予防対策が重要です。
65歳からの肺炎予防には肺炎球菌ワクチンがあります。
ワクチン以外にも免疫力を高めるように食事や睡眠をしっかり取って、手洗い・うがい・マスク着用など日頃の感染対策を忘れずに行うことです。
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