新型コロナウイルス感染症 第2波にそなえて
県内における新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)患者は、令和2年3月23日に4例目が確認されてから増加の一途をたどり、4月30日までに142名が確認されました。沖縄協同病院は協力医療機関として7名の入院患者を受け入れ治療にあたりました。受け入れにあたり、内科病棟を一部改築してゾーニング(感染患者と非感染患者の区域を明確に分けること)を行い、専属の看護チームを編成して対応にあたりました。5月13日までに7名全員が退院しております。
県内の新たな新型コロナ患者は5月1日以降確認されておりません(5月26日現在)。5月15日に県の緊急事態宣言が解除され、5月25日には全国的な解除に至りました。たしかに感染者数は落ち着きつつありますが、まだまだこれで終わりではありません。制限緩和の中、韓国のナイトクラブで起きた200人以上の集団感染は日本にとって教訓とすべき事例です。
国産ワクチン開発は進行中ですが、臨床試験はこれからであり、その後承認されたとしても国民に十分な量が行き渡るのはまだ先のことです。治療については、いわゆる特効薬はありません。既存の薬を併用するなどして対応せざるを得ません。
第2波は必ずやってきます。少しずつ本来の生活を取り戻していく過程において、引き続き「3密」を避け、マスク着用とこまめな手指衛生による感染対策の継続が求められます。今回の新型コロナとは長期的に向き合っていく必要があるのです。
沖縄協同病院 総合内科医師
石井 隆弘
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